平成23年4月21日 内閣委員会

○牧山ひろえ君 参議院議員の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。
 今回の東日本大震災を受けて、復興の資金づくりのために、子ども手当など政府が行おうとしていた様々な政策に関して見直しをせざるを得ない状況になってきています。そんな中で、平成二十三年度税制改正法案に盛り込まれている市民公益税制、認定NPOへの寄附金に対する税額控除の導入は予定どおり実施されるのでしょうか。
○大臣政務官(尾立源幸君) お答えをいたします。
 牧山委員におかれましては、これまで寄附文化の醸成や、またNPOを支援をしていく、そういう活動に積極的に取り組まれておることをまず心から敬意を表したいと思います。
 その上で、今御指摘の平成二十三年度税制改正法案におきましても、新しい公共の担い手を税制面からバックアップしていくという思想の下で、一つは、認定NPO法人等への寄附金に係る所得税の税額控除制度の導入、これはフィフティー・フィフティーという考え方で国税、地方税で五〇%持つということでございますし、さらに、新たな認定NPO法人制度の要件緩和ということでPST基準の見直しなどを盛り込んだところでございます。
 この二十三年度税制改正の狙いというものは、経済の活性化とそして財政健全化を主としております。そしてまた、全体といたしまして、税制抜本改革の中で緊要性の高いもの、重要性の高いものを盛り込んでおります。そういう意味でこの市民公益税制もその一つでございまして、今衆議院の方で御議論をいただいておりますが、一体的に一刻も早く与野党の合意を得て成立させていただければと、そのように思っておるところでございます。
○牧山ひろえ君 大震災後に活発になっている個人の寄附活動を税制面でどういう形で御支援していく御予定でしょうか。
○大臣政務官(尾立源幸君) 委員御承知のように、今般、非常に個人の方々からの、さらにまた大口の寄附というのも、驚くべきような額も含めて集まっておるのは事実でございます。
 それを更に一層税制面から促進するという意味で、一つには、この四月の十九日に閣議決定をし、そして国会に提出をさせていただいております震災関連税制の中におきまして、大震災関連寄附については、まず一つ、現行で総所得の四〇%となっております寄附金控除の可能限度額というものを八〇%に大幅に引き上げることとさせていただいております。
 そして、二点目につきましては、認定NPO法人や中央共同募金会が大震災に関連してさらに救援活動を行うに当たって募金をする際にこの指定寄附金制度というのを導入させていただきました。この指定寄附金につきましては、税額控除制度四〇%というものを提案をさせていただいたところでございます。
 いずれにいたしましても、この二つの八〇%への引上げと四〇%の新設税額控除で大口、小口含めて双方に寄附をしていただきやすくしたところでございまして、さらに、先ほど御説明しました平成二十三年度税制改正の中に盛り込まれております市民公益税制の一部を先行して導入をこの震災関連税制でさせていただいたということでございます。
○牧山ひろえ君 復興復旧に向けて国民の多くが募金や物資支援に今参加している中ですけれども、この新しい寄附制度、すなわち寄附したお金の大部分が控除となって戻ってくるという仕組みですけれども、これを知ったら、きっと多くの方々がもっと寄附に参加したくなるのではないでしょうか。
 私は、野党時代から当時の与謝野大臣と寄附制度の改革について議論してまいりましたけれども、当初は与謝野大臣からは、日本、日本はアメリカと違って寄附文化はなかなか成り立たない旨を伺いました。しかし、アメリカのような人種のるつぼである国に寄附文化が成立しているのは、私はそれは制度だと信じておりました。そう思って、私は、制度が寄附文化をつくる、だから日本においても制度をつくれば成り立つ、そう信じて寄附制度改革を訴え続け、そして進めてきたわけでございます。
 今回の震災をきっかけに、総所得の八割まで寄附金控除が適用されるという世界でも本当に例を見ない画期的な制度をつくるのですから、この制度を是非広報担当の方にしっかりと国民にお知らせしていただきたいと思います。役所のホームページだとなかなか一般の人にお知らせが行き渡らないと思いますので、皆様に分かりやすい方法で是非これを周知していただきますようお願い申し上げます。
 そして、復興復旧にはこれからたくさんの人々の手が必要だと思います。復興復旧そのものを仕事を失ってしまった被災者の雇用につなげる方法についてお伺いしたいと思います。
 その一つとして、「日本はひとつ」しごとプロジェクトという計画が始まったかと思いますけれども、その具体的な中身と進捗具合を教えていただけますでしょうか。瓦れきの撤去、また仮設住宅の創設、避難所でのお仕事など、なるべく詳しく教えていただきたいと思います。厚生労働省の方に。
○政府参考人(黒羽亮輔君) お答え申し上げます。
 「日本はひとつ」しごとプロジェクト、フェーズ1は、私どもの小宮山副大臣を座長といたしまして、被害者等就労支援・雇用創出会議において取りまとめを行った当面の総合対策でございます。被災した方々の仕事と暮らしを日本中が一つになって支えると、こういった基本的対処方針の下に、三本の柱、一つ目は復旧事業や雇用創出基金事業など確実な雇用創出、二つ目は被災した方々と仕事とのマッチング、それから三つ目は被災した方々の雇用の維持確保、この三本の柱を立てまして、関係省庁が連携して強力に対策を推進しているところでございます。
 この緊急雇用対策の主な実績等を申し上げますと、一つ目の被災した方々の雇用創出に関しましては、雇用創出基金事業に震災対策対応分野を追加いたしまして、当面の復旧に関する事業、被災者支援の事業、さらには、被災地復興に向けた事業などにつきまして原則被災した方々を雇用することといたしまして、これによりまして、岩手、宮城、福島の三県だけで約六千六百人の新たな雇用を創出する動きがありますほか、他県におきましても基金を活用した雇用創出について検討されているところでございます。
 雇用創出事業の具体的な取組例といたしましては、瓦れきの片付け、流出した漁具の収集、支援物資の仕分、運搬、ガソリンスタンドの誘導、避難所の支援、被災地のパトロール、高齢者の見守り、避難所の清掃、義援金の給付補助事務などがございます。
 被災した方々と仕事のマッチングに関しましては、ハローワークによる避難所へのきめ細かな出張相談を行うとともに、被災者を雇い入れる企業の開拓、住居の確保に取り組んでいるところでございます。これによりまして、被災者を対象とした全国からの求人件数は四月十五日現在で六千四百四件となっております。
 三つ目の被災した方々の雇用の維持確保に関しましては、雇用調整助成金につきまして特例措置の適用地域の拡大等を図ったところでありまして、事業主の方々からの御相談件数は四月十七日現在、岩手、宮城、福島の三県合計で一万二千二百二十六件となっております。
 今後とも、補正予算、法律改正などの対応、政府全体の復興構想を踏まえた中長期的な対策など、切れ目なく雇用対策に取り組んでまいる所存でございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 今回みたいな大災害があった場合は、迅速な施策を施すために特別措置を講じるべきだと思います。ガソリンの輸送が滞ったという問題がありました。ほかにも、例えば船やヘリコプターでの物資輸送のための通常の規制を一時的に緩和する手だてはなかったのか。また、医師、看護師、介護士も、他国の免許も即座に認めるようにすることはできなかったのか。今回の災害を検証し、あらゆる緊急事態に対応できる法整備を早急に進めるべきだと思います。該当する省庁と緊急災害対策本部などで是非御提案いただきたいと思います。
 また、ガソリンの輸送に関してですけれども、例えば自衛隊員、消防隊員、警察官などの養成のカリキュラムの中に危険物取扱免許取得を入れて、この免許の持ち主を増やすことも御提案したいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(東祥三君) 牧山委員にお答えさせていただきたいと思います。
 過去の震災、これを踏まえた上で常に起こる震災に対しての対応、この改善が図られてきておりまして、今回もこれまでの震災の政府の対応を踏まえた上で、その全てではありませんが、一部分は改善されてきていると、このように思います。その上で、とりわけガソリンの問題についての御指摘がございました。
 御案内のとおり、これほどの大規模な、また面的な被災地が大きい、こういう被災というのは過去に例がなかったことは皆さん御案内のとおりであります。
 問題は、最初、この発生が起こってから七十二時間というのは人命を徹底的に救助しなくちゃいけませんし、その間起こったことは、通信が完全に途絶してしまう。その間なかなか、現場で何が起きているのかというこのまず情報収集、ここが最大の課題になりました。
 翌日から、ガソリンが枯渇している、重油が枯渇している、こういう情報は入ってきたんですが、しかし例えば、もう牧山先生御案内のとおり、陸前高田やあるいは三陸町あるいはまた多賀城といったところは、そこにあったガソリンスタンドそれ自体がもうせん滅してしまっている。どうやってそこに近接させるのか、そういう情報把握にも相当時間が掛かったことは事実です。その上で、これらのものに対してどのような対応をしていったらいいのかということで遅れ、多くの被災地の皆さん方、被災者の皆さん方に不都合を与えてしまった、改めてこれを反省しているところです。
 ただ、特別立法のお話になりますと、基本的に、震災が起こったときに、牧山さん御案内のとおり、道路も遮断されている。危険物取扱いという免許証を与えるわけでありますが、その人たちは果たして多くなっていいのか。個人の気持ちとしては分かります、被災地にできるだけ早く届けたい。しかし、道路も完備されていない、基幹道路もきちんとしていない、じゃ、輸送手段どういうふうになっているのか、そういうことを考えたときに、そこでもし渋滞が起こり、危険物取扱者がたくさんいることになると、また別の災害を起こす可能性もある。
 しかし、御指摘の本質は何かといえば、災害が起こったときに今まで、まあ昨今では想定外、想定外という言葉がはやっておりますが、想定外があってはならないんでありまして、何が起こったとしてもそれが対応することができると、そういう体制強化に向けて全力で頑張っていきたいという意味におきましては、御指摘の点も踏まえた上で更に検討させていただきたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 復興復旧に要する財源確保のために、省庁のお金の使い方も見直す必要があると思います。村井衆議院議員を始め中塚衆議院議員、そして藤末参議院議員など数人の議員の方々と勉強会を重ねてまいりましたけれども、例えばPCですとか文具などの注文は今まで役所ごとの縦割りの注文だったんですけれども、これを全省庁一括購入のバルクで注文して安く購入するべきだと思います。今、一部の省庁だけが一括購入をしているということですけれども、これを是非全ての省庁に一括購入をやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(蓮舫君) 御指摘のように、復旧復興のために財源を確保していく努力を政府としても積極的に行っていかなければならない。
 今、共同調達なんですが、平成二十一年から財務、総務、経産省の三省で物品の共同購入を開始をしました。これ、対象品目は、事務用消耗品、清掃用品類、OA消耗品、紙類で行ったんですが、制度を導入しますと、前年で、毎年買う総量が違うものですから単純比較はできませんけれども、総購入金額を比較をすると、制度を導入したら四割程度削減することが可能になりました。
 そこで、政府としては、昨秋、行政刷新会議の下に公共サービス改革分科会を設けて、そこでどういう共同調達が可能なのかを議論をしてまいりまして、今年度より霞が関の全府省、これ防衛省を除きますが、全府省で六グループに分けて共同調達を行い、対象品目も、従来の事務用消耗品に加えてガソリン等の新たな品目、あるいは速記、配送等のサービスまで広げて行っていくこととしております。
○牧山ひろえ君 蓮舫大臣ももう既に御存じだと思いますけれども、競り下げ方式というものがあります。これはアメリカとかEU、韓国などでも、諸外国における財政再建の切り札として使われている方式ですけれども、より安い入札を繰り返すことで公的機関でも民間並みの適正価格でいろんなものを購入できるという制度です。これは国の本庁、出先機関、公益法人、独立行政法人の全てで使えるものです。そして、この方式は、特にコピー用紙、コピー機、机、パソコンなどの汎用品に強いという特徴があります。日本でも多くの民間企業がこの方式を既に導入されて、コスト改善に絶大な効果を発揮しています。省庁の中でも是非この方式を導入していただきたいと思います。
 また、今まで定価以上の金額で物品を調達していた事例も見てまいりました。特に、いわゆる少額での随意契約については公開義務がないので、民間価格より高い価格、いわゆるお役所価格で買っているようです。具体的にどういう場合が少額随意契約になるかと申しますと、予定価格が二百五十万円を超えない工事又は製造をさせるとき、また予定価格が百六十万円を超えない財産を買い入れるとき、また予定賃借料の年額又は総額が八十万円を超えない物件を借り入れるとき、こういった場合です。この場合が入札ではなくて担当者による不透明な随意契約となるわけです。そして、その金額も、民間価格ではなくて高いお役所価格になっています。この契約のうち、何と八九%が少額随意契約となっているにもかかわらず、会計検査院ですらこの件数と総額を把握できないほどです。しっかりこの少額随意契約について把握し対応する必要があると思います。
 党政権で推進することになった、先ほどお話しした共同調達によるコスト改善にはこの少額随意契約の解明は欠かせないと思います。まとめ買いをすることで、百六十万円の少額随意契約の壁を越えて透明性を向上して、結果的にコストの抑制につながるものと思います。
 また、リサイクルできるものもないか、新品を買う必要性の見直しなども併せて厳しくチェックするべきだと思います。
 今現在、この点に関してどうなっていますでしょうか。
○国務大臣(蓮舫君) 御質問の前段の部分の競り下げですが、既に試行を行いました。今年の二月初めに公告を実施しまして、三月の下旬にシステム上の競り下げを、試行的ではあるんですが、実施をしたところでございます。これは内閣府、内閣官房等が使用する平成二十三年度分のコピー用紙を対象に競り下げを行ったんですね。A4のコピー用紙が結果として単価が千八十円になりまして、過去三年間の単価、千二百五十九円に比べると確かに安く調達すること、落札することはできたんですが、昨年と比べると、昨年は千十円で、実は昨年よりも高くなってしまっている。
 市場の動向であるとかあるいは発注する数量によってもなかなか過年度と比較をすることが難しいんですが、実際に、じゃ、どれぐらいまで行政改革に資するかというのは、この試行的に行った競り下げの分析も含めて今後十分な検証を行い、ほかの省庁でも試行的に検討をしていただきたいとお願いをしているところでございます。
 質問の後段の部分の少額随契なんですが、まさに御指摘のとおり、この少額随契の中をもっと細かく検証することによって、寄せて集中的に競り下げであるとかあるいは共同調達に振り替えることによってコストを更に削減する効果はあるものと私も思ってはおりますが、実際、今少額随契が全体で幾らぐらいあるのか、どういうものが行われているのかを網羅的に一覧するシステムがないものですから、それを、じゃ、まず、どういうものが行われているのか各省庁で明らかにしていただいて、その中から競り下げあるいは共同調達に移行できるものはないかというのを公共サービス改革プログラムで私の下でまとめたときには是非提言として入れたいと考えております。
○牧山ひろえ君 また、リサイクルできるものの分かりやすい例として、毎日私たちがもらっているあの厚い立派な封筒、あれも役人の数と国会議員の数を考えると毎日何万枚も使っていると思いますので、こういった点からも見直す必要があるんではないでしょうか。
 また、新しい公共の中の考え方としては、寄附者に今までと比べ優遇税制を図ることによって市民活動を盛り上げていくというのが趣旨の一つだと存じます。しかし、今は災害後の財政困難な状況ですから、税制優遇ばかりにこだわらず、例えば寄附者の名前を公共プロジェクトに付けてさしあげるというのはいかがでしょうか。億単位でいえば例えば病院や学校、十万円単位でいえば井戸やトイレなどが考えられます。例えば学校でしたら、一人の寄附者では賄い切れないかもしれませんので、教室ごとに寄附者の名前を付けるとか、あるいは被災に遭った子供の教育費を寄附する方がいるとします。その子供の学年に寄附者の名前を付けるとか、工夫すれば幾らでも人の名前を付けてあげることができると思います。
 実際に私が卒業しましたロースクールなんですけれども、各教室に寄附者の名前が付いており、その方の名前が金色のプレートに彫ってありました。また、学年ごとに学校に寄附をしている方の名前が付いていましたので、私の卒業年度にも名前が付いておりました。
 以上のように、公共の事業であっても、寄附した人の名前を、例えば何とか記念病院などと名付ける方法を広く紹介してはいかがでしょうか。特に、外国人の中には、税額控除よりもこのような御自身の名前を何かの形に残すことを望んでいる方もたくさんいらっしゃいます。生きているうちに何か形として残そうという方もたくさんいらっしゃいます。
 今までのやり方に加えて、このようなやり方も追加すれば、寄附金ももっと集まると思いますが、いかがでしょうか。玄葉大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 震災があって、阪神大震災とまず今回の事態が違うというのはこれまでも申し上げてまいりましたけれども、大変広域にわたる被害である、原発事故、残念ながらまだ事態が収束していない、そういったこともありますが、財政も違うんですね。ですから、あのときの、阪神大震災のときの財政状況は、国、地方合わせての借金が三百七十兆、今はたしか平成二十二年末で八百七十兆です。ですから、牧山委員がおっしゃるように、この寄附、善意の寄附というものをいかに活用するかということは、これからの復旧復興を考える上で極めて大切なことだというふうに思います。
 先ほど尾立政務官が答弁をしていただいた、また今日ここにいらっしゃる皆様の御協力によって今寄附税制が進行中でございます。画期的な税制が生まれてくるというふうに思いますが、そういった税制のみならず、今御提案があった名前を付ける寄附というのも確かにもっと広く推奨していくべきだなと。まあ、タイガーマスク現象のように匿名がいいという方も、特に日本人は、これ日本人の一つの私は特質じゃないかと思いますけれども、そういう方々もいらっしゃいますけれども、また一方で、今、牧山委員が、牧山さんがおっしゃったような、いやむしろ名前を付けて、別に売名ではないけれども、やっぱり後世に残したいという思いを持っておられる方々もたくさんいらっしゃると思うんですね。
 ですから、現に今回の震災後も、地方公共団体あるいは例えば独立行政法人とか、あるいは国立大学法人でもそうなんですけれども、そういったところに使途を限定しての寄附だって、いいですよ、名前を付けることもできますよということをあえて実は被災者の支援チームが各地方公共団体に通知をあえてしたというところでありまして、そういう考え方をできる限り広めてまいりたいと、そう考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 ここで、資料配付をお願いしたいと思います。
   〔資料配付〕
○牧山ひろえ君 NPO主体ではありますけれども、寄附者の名前を付けてあげる制度として前例を御紹介したいと思います。
 配付資料の中に矢印で記したんですけれども、カンボジアの村であなたの名前が付いた学校を建ててみませんかという言葉が書いてあります。カンボジアですから日本とかなり物価が違います。寄附者は一万三千ドル出資し、そしてカンボジアの教育省の協力を得ながらアジア開発銀行からも出資していただくというシステムです。このプロジェクトは一九九九年に始まりまして、これまでに何と四百七十以上の学校が設立されています。
 是非とも、日本においても寄附者の名前を付けてあげる寄附システムも確立させ、ありとあらゆる方法で災害地域の立て直しを図っていただきたいと思います。例えば、公園のベンチなどにそのベンチの寄附者の名前が書いてあったり、植えてある桜の木に寄附者の名前が書いてあるなど、日本にも前例が多くありますから、実現は可能なはずだと思います。
 是非、早期復興復旧のために、新しい寄附控除制度と一緒にこの名前を付けてあげる寄附システムをはやらせていただきたいと思うんですけれども、具体的にどのように進めていけばいいのか考えなくてはいけないと思います。何も募集がないところに寄附者が自治体の望むものに寄附をするわけがないと思いますから、そこでちょっと考えたんですけれども、例えば、自治体が必要な建物、例えば図書館ですとかホールなど、あるいは公園や校庭で必要な遊具、木やベンチなど、数万円から億単位のものまでおよその金額を明記した要望リストを作ります。そのリストの中の一つ一つに対し寄附をしてくれる人や団体を募集して、それに対して寄附をしてくれた方にはその方や団体の名前を付けるというインセンティブを与える。このように、たとえ制度としてこれが既に自治体に存在しているにしても、何か特別な行動を起こさなくては復活につながるほどの大きなプロジェクトには至らないと思います。
 もちろん、公募にするとしても、お金の出どころなど問題がないか調べた上で自治体が選ぶというシステムにしていかなくてはいけないと思いますけれども、名前を付けてあげるこの寄附のシステムの進め方の一つとして自治体側から要望リストを作って寄附者を募るという私の提案について御意見をいただけたらと思います。玄葉大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) まず、カンボジアの例がございましたけれども、私の友人も、パキスタンの学校をつくるということで奔走されて、同じようなことをされておられました。同時に、今回の事態に当たっても、地方公共団体が要望リストを作ると、具体的に作るというお話は大変興味深い貴重な御提言だというふうに思います。
 まずは、地方公共団体に考えていただくのがいいと思いますが、具体的には。ただ、「新しい公共」を担当する立場の責任者としては、四月の十四日でありますけれども、「新しい公共」推進会議の下に、今回の被災者の支援活動のために必要となる制度の在り方などを検討するためのワーキンググループを実はつくりました。ですから、今おっしゃったようなことも含めて、こういったワーキンググループなどで被災者の支援等に当たり、どういう具体的な手法があるのかということについても検討しながら、我々としても提言していきたいというふうに思います。
 ありがとうございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。
 今、この災害の中で、不景気の中で、多くの市民活動、NPOの活動活性化が望まれますけれども、寄附の認定制度や税制優遇を受けるNPOの増加が進む中で、いま一度、根本的な信頼にかかわる問題はないだろうか、今だからこそ立ち止まって考えていただきたいと思います。公益性が高い団体の信頼性までもが制度を悪用する団体が存在するせいで崩されないようにしていきたいと思います。このような趣旨で御質問させていただきたいと思います。
 また、前回の質問への答弁で、五十嵐財務副大臣から認定NPO法人に関するホームページでの公開について、更に寄附者の利便性を考えるという観点からどのような方法が取れるか検討してまいりたいというお話がございました。その後、先ほど申し上げた事業年度報告書の公開以外に、財産目録、賃借対照表、収支計算書、全事業年度の役員名簿、全事業年度の社員のうち十人以上の者の名簿について、現在まで何かほかに御検討はなされたんでしょうか。
○大臣政務官(尾立源幸君) お答えいたします。
 NPO法人制度というのがそもそも市民の皆様の監視によって成り立っているということ、さらに、認定NPO法人につきましては税制優遇を与えておりますので、そういった意味で何よりも情報公開が大事だということは共通認識として持っております。その上で、昨年の十月二十一日の委員からの御質問に五十嵐副大臣がお答えをさせていただきました。
 国税庁におきましても、どのような情報開示がホームページ上でできるのかということについて検討してまいりましたが、その検討に当たっては二点考慮をさせていただきました。一つは、答弁でも五十嵐副大臣から申し上げたとおり、更に寄附者の利便性を高めると、考えるという観点から、寄附をされる方にとってどういう情報が本当に有効なのかどうかと、こういう観点。そしてもう一つは、これは庁内の問題でございますけれども、提出いただいた資料をコピーをして、PDF化してホームページにアップするという、そういう事務量とか予算の面、この二つの面から考えまして、やはりNPOの皆さんの活動実績を端的にコンパクトに一覧で表しております事業報告書、これをホームページにアップをさせていただくのが今の段階ではベストではないかと、こういう観点から、今年の四月の一日からホームページ上にアップをさせていただいたところでございます。
 さらに、それ以外の書類についてもどうかということでございますが、先ほど申し上げましたような趣旨の観点から、これからも慎重には検討してまいりたいと思いますけれども、現状ではそのようになっております。
○牧山ひろえ君 アメリカにおいては、寄附金控除の対象となる団体に対しては内国歳入庁による調査が申請時と承認後、毎年行われています。その中で年間収入二万五千ドル以上の団体は、内国歳入庁にフォーム九九〇と言われる年度報告書の提出と公開が義務付けられています。その報告書の中身ですけれども、幹部職員、管理職、財団管理者、主要な職員の名前と住所やその人たちの給与額、勤務時間数、福利厚生の中身などを記載する必要性があり、非常に透明性が高いものとなっています。
 一方、日本はどうでしょうか。認定NPO法人に対しては、役員の氏名、住所、報酬の有無は記載する必要がありますけれども、実際に各々が幾ら報酬を受け取っているかは記載しなくてよいことになっています。実際には、給与を得た従業員の総数とそれら従業員に対する給与の総額を記載する必要があるのみです。認定NPOは、ほかのNPOとは異なり、税制優遇を受けるわけですから、一層の透明性、公益性、公開性が求められると思います。
 また、ユナイテッドウエイという団体がアメリカにあります。ユナイテッドウエイというのは、アメリカの活動資金を効率的、効果的に集め、分配するために設立されたとても大きな巨大な資金調達機関です。ところが、始まってから二十二年間その会社の社長の座にいた人が、詐欺、脱税、寄附金の悪用などの罪で七年間の実刑判決を受けています。日本でもこのようなことが起きるかもしれないです。それを防ぐためにも、罰則そして情報の公開が必要不可欠だと思います。
 公益性の高いNPOに対し一層の信頼と協力が集まるように、寄附文化が定着しているアメリカに負けない公益性、透明性の根本がしっかりした認定制度をお願いしたいと思います。
 三月十一日東日本大震災が起こり、より一層医療のニーズが増えた中で、医師や医療スタッフの人材確保について質問していきたいと思います。
 前回も質問をいたしましたけれども、医師不足が問題になって久しい中、女性医師の復職支援に関しては、女性医師等就労支援事業、病院内保育所運営事業、女性医師支援センター事業などの離職防止、復職支援策が政府の方で講じられていると理解しております。ただ、前回も指摘させていただきましたけれども、このような復職支援、離職防止の施策があることをほとんどの女性医師の人たちは知らないのではないかと思われます。
 現在、医師は二十八万七千人、そのうち女性の医師は五万二千人と言われています。そのうち事情があって現在職を離れている女性医師は相当な数に上ろうかと思っていたんですけれども、先日のレクでたった六百十四人と伺いました。そのうちの四十九名が再就職できたと聞いております。
 無職の女性医師が非常に少なくてびっくりしました。無職である女性医師の数は一体どういう方法で調べたのでしょうか。
○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
 現在、無職の女性医師の数の把握でございますけれども、医師法の規定がございまして、医師の方については二年ごとに従事しておられる施設あるいはその業務の中身、そういった点につきまして厚生労働大臣に届けていただくということになっております。
 直近で申し上げますと、平成二十年十二月三十一日のデータでございますけれども、こちらによりますと、女性医師の方で無職の方は六百十四名という数字が出ておるわけでございます。
○牧山ひろえ君 二年に一度無職の女性に自主的にこのアンケートを取りに来てもらって答えてもらうという方法は、そもそも高い回答率は期待できないような気がします。
 そこで提案なんですけれども、医学部など、学校の授業でも、入学時や卒業時のガイダンスのときなどはもちろんのこと、それ以外の機会、例えば診療研修の中でも就職支援事業について積極的にPRしていくべきだと思いますが、笠政務官いかがでしょうか。
○大臣政務官(笠浩史君) 今、牧山委員が御指摘のように、この今の医師不足の解消へ向けても女性の医師の方々の復職へ向けた様々な支援をしっかり充実させていくということは大変大事だと思っております。
 今、厚生労働省の方で、例えば大学には保育所を国立ではもう一〇〇%、私立でも七割以上そういった施設を造っておりますし、そういう様々な支援を文科省も含めて行っております。
 ただ、御指摘のように、これをまだまだしっかりと周知徹底ができていないと、知らない方々もおられるということでございますので、適宜適切にあらゆる機会を通じてしっかりと周知できるように努めてまいりたいと思いますし、御指摘のことは大変重要なことだと考えております。
○牧山ひろえ君 看護師も不足しておりますので、是非看護学校においても就職支援事業についてお知らせをしていくようにお願いしていきたいと思います。
   〔委員長退席、理事相原久美子君着席〕
 経済連携協定、EPAによるフィリピン、インドネシアからの看護師、介護士受入れについてですけれども、今年行われた看護師国家試験において、フィリピン、インドネシアから受け入れた看護師候補者の十六人の方々が合格いたしました。そのうち、この夏に滞在期間を迎えるインドネシアから来日した九十一人の中から十三人が合格したそうです。前回質問した際に御答弁いただきましたけれども、難しい専門用語を易しい言葉にすることや問題文にルビを振るなどの改善策を受けた今年の試験の結果、去年と比べて大分合格者が増えたというふうに伺っております。
 また、報道では、インドネシア人の看護師候補者の滞在期間、現在は三年間となっておりますけれども、これを一年間延長するというお話が出ておりました。滞在期間の延長ということも一つの策かと思いますけれども、せっかくやる気があるのに合格できないまま本国に帰ってしまう前に、せっかくの貴重な人材なので、例えば准看護師で働いてもらうなど検討すべきことはほかにいろいろとあろうかと思います。
 また、現在年に一回という試験の回数を二回に増やすことも検討すべきと思い厚労省に伺いましたけれども、試験作成や会場確保が難しいと伺いました。
 確かに、一定の基準を満たさない方を合格させるわけにはいかないというお考えは正しいと思います。ですが、試験にすれすれの点で落ちた方があと一年間浪人する経済的な余裕がなくて断念してしまう場合もたくさんあると思います。看護師不足が叫ばれている中で、試験を二回やることが困難であっても、看護師を増やす方法として一理あるのではないでしょうか。それをもしやるのが難しいということであれば、ほかにどのような方法で看護師不足を解消するお考えでしょうか。
○政府参考人(篠田幸昌君) お答えを申し上げます。
 看護師さんの人材供給でございますけれども、これは医療上大変重要な問題であるかというふうに私どもも同様に考えているところでございます。
 看護職員の確保対策ということになりますと、これはやはり基本的なところからやっていくということが必要だろうというふうに考えております。したがいまして、養成をするという課程が当然掛かってまいりますので、養成についてしっかりいろいろ助成含めてさせていただくということがございます。
 それからもう一つ、定着のお話がございます。養成課程を経て資格を取られましても、その後は医療機関で経験を積んでいただきましてより高度な技術なりを身に付けていただくということもございます。新人の方が定着し、そこでいろいろ技術を磨くということもございますので、その定着促進ということが重要でございます。この点につきましては、時間、勤務体系でございますとかいろいろな点があろうかと思います。
   〔理事相原久美子君退席、委員長着席〕
 それから三つ目には、今先生もお触れになりました再就職のお話でございます。再就職、御家庭の事情とかいろいろな理由がありまして一度医療の現場を離れた看護職員の方もいらっしゃいますけれども、そういう方がいろいろ情報を得てまた医療の現場に戻っていただくということも大変重要な方法かというふうに考えておるところでございます。
○牧山ひろえ君 今回の東北震災において、三十か国の医師団が手を挙げていると伺いました。ですが、三十か国のうち、たった一か国のイスラエルの医師団だけが受け入れられていると聞いております。
 実際に被災地で活動している医師に伺いましたら、特に小さな村では医師がまだまだ足りていないとのことでした。外国からの医師団がなかなか受け入れられない理由には言葉の問題が大きいと伺いましたが、JICAのボランティア経験者も含め、通訳を付けるなどあらゆる方法で被災地の医療のニーズにこたえていただきたいと思います。
 ちょっと提案なんですけれども、日本の医師免許がなくても医療活動ができるようになったそうなんですけれども、最近、被災地の医療のニーズと、手を挙げてくださっている残りの二十九か国の医師団とのマッチングについての現状はいかがでしょうか。
○政府参考人(山本栄二君) お答え申し上げます。
 ただいま先生御指摘のとおり、三十以上の国から医療支援の申出がございまして、これまでのところイスラエルが南三陸町で活動していただいたと、こういうことでございます。それ以外のところにつきまして、私どもとしてはできるだけ現場のニーズとマッチングさせる努力を行っておりますが、具体的には、イスラエルの例が成功例でございますので、これをホームページあるいは自治体に送ってきちんと広報するとともに、やはり大事なことは、ニーズのマッチングもさることながら、やはり現場の被災地の御負担をできるだけ少なくするということで、例えば来るチームは自己完結的に来る、全部自前でやる、あるいは通訳もきちんと付ける、外務省からもその調整員を出すと、こういうような考え方も併せて自治体に伝えておりまして、今きめ細かく自治体及び厚生労働省、文部科学省等と調整しながら更に受入れを増やせるよう努力しているところでございます。
○牧山ひろえ君 是非、例えば日本の医師団やこれから行こうとする日本人の医師団に交じって同じチームとして行けば現地の対応もスムーズにいくかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 質問を終わらせていただきます。

4月5日

牧山ひろえ・節電

街頭演説で、節電対策について話しました。